遺言・生前の準備

遺言を書く前に、 誰に何を託したいかを整理します。

最初から、遺言の文章を考える必要はありません。

家族のこと、財産のこと、これから気になっていること。分かっているところから並べていくと、遺言で決めておきたいことと、ほかの方法を考えた方がよいことが見えてきます。

遺言を作るかどうかも含めて、今の状況から考えます。

遺言を考える場面

遺言の有無で、その後の手続が変わることがあります

  1. 子どもがいない

    配偶者だけでなく、親や兄弟姉妹が相続人になることがあります。誰に財産を引き継いでほしいかを確認します。

  2. 特定の人へ財産を託したい

    相続人の一人、相続人ではない親族、お世話になった人や団体などへ財産を遺したい場合です。

  3. 分けにくい財産がある

    自宅、土地、賃貸不動産、事業に使っている財産など、そのままでは分けにくいものがあります。

  4. 家族に任せる手続を減らしたい

    誰が手続を進めるのか、どの財産を誰が引き継ぐのかを残しておくことで、亡くなった後の確認事項を減らせる場合があります。

最初に整理する三項目

まず考えるのは、この三つです

  1. 誰に託したいか

    法律上の相続人だけでなく、実際の家族関係や、これまで誰が関わってきたかも確認します。

  2. 何を託したいか

    不動産、預貯金、有価証券などの主な財産を確認します。最初から完全な財産目録を作る必要はありません。

  3. 誰に手続を任せたいか

    遺言を残しても、亡くなった後には名義変更や解約などの手続が必要です。実際に手続を進める人についても考えます。

遺言だけでは決まらないこと

遺言と、生前の財産管理は別の準備です

遺言が効力を持つのは、原則として亡くなった後です。

判断能力や生活状況が変わったときに、預貯金や不動産を誰が管理するかという問題は、遺言だけでは解決できません。

生前の財産管理について確認したい場合は、別のページで現在の状況から整理します。

財産管理について確認する

作成方法への入口

作り方は、内容を整理してから選びます

主な方法には、自分で書く自筆証書遺言と、公証人が作成する公正証書遺言があります。

どちらが適しているかは、財産の内容、家族関係、遺言を保管する方法、亡くなった後の手続などによって異なります。

先に形式を決めるのではなく、何を実現したいのかを整理してから選びます。

ここまでの内容で相談する

必要な方だけ、もう少し詳しく

気になる項目だけ開いて確認できます。

自筆証書遺言と公正証書遺言の違い

自筆証書遺言は、自分で作成できる方法です。法律で定められた方式を守る必要があり、保管方法によっては、亡くなった後に家庭裁判所での検認が必要になります。

法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用すると、遺言書を法務局で保管できます。この制度を利用して保管された遺言書には、家庭裁判所の検認は必要ありません。

公正証書遺言は、公証人が遺言者の意思を確認して作成します。証人二人の立会いと公証人手数料が必要ですが、原本が公証役場に保管され、家庭裁判所の検認も必要ありません。

作りやすさだけでなく、亡くなった後に確実に見つかり、手続に使用できるかという点も含めて選びます。

相続人に保障された取り分がある場合

兄弟姉妹以外の一定の相続人には、遺留分という最低限の取り分が保障されています。

遺言の内容が遺留分に影響する場合でも、直ちに遺言が無効になるわけではありません。ただし、亡くなった後に金銭請求が生じる可能性があります。

誰に何を託すかだけでなく、その内容がほかの相続人や手続にどのような影響を与えるかも確認します。

遺言を実行する人を決めておく

遺言執行者は、遺言の内容に従って、財産の名義変更や引渡しなどの手続を進める人です。

遺言の内容や財産によっては、遺言執行者を決めておくことで、亡くなった後の手続を進めやすくなる場合があります。

誰を指定するかだけでなく、その人が実際に手続を行えるか、専門家へ依頼する必要があるかも考えます。

一度作った遺言を見直したい場合

遺言は、一度作ったら変更できないものではありません。

家族関係や財産の内容、住まい、考え方が変わったときは、内容を見直すことができます。

複数の遺言があると、内容が抵触する部分について新しい遺言が優先される場合があります。古い遺言との関係が分かるように整理して作り直します。

依頼できること

考えていることを、手続に使える形へ整えます

当事務所では、次のような対応を行います。

  • 家族関係と相続人の確認
  • 主な財産と希望する引継ぎ方の整理
  • 遺言内容の検討
  • 自筆証書遺言の文案作成支援
  • 公正証書遺言の原案作成
  • 必要な戸籍、登記事項証明書などの収集
  • 公証役場との連絡や作成日程の調整
  • 遺言執行者を置くかどうかの検討
  • 遺言作成後の見直し
  • 亡くなった後の名義変更や財産承継を見据えた確認

税務上の検討など、他の専門家による確認が必要な場合は、その範囲を分けてご説明します。

最初から財産や希望が完全に整理されていなくても構いません。

費用

費用は、作成方法と確認する範囲を決めてからお伝えします

司法書士報酬のほか、戸籍等の取得費用、公証人手数料、証明書の取得費用などがかかる場合があります。

自筆証書遺言にするか、公正証書遺言にするか、財産や関係者がどのくらいあるかによって必要な作業が異なります。

ご依頼の前に、作成方法と費用の見込みをご説明します。

公式案内

ご自身で制度を確認したい方へ

遺言の方式や公正証書遺言、自筆証書遺言書保管制度については、法務省と日本公証人連合会の公式案内でも確認できます。

相談への接続

決まっていないことも、そのままお聞かせください

誰に何を遺すか、まだ決まっていなくても構いません。

家族のこと、主な財産、気になっていることを伺い、遺言で決めること、別の準備が必要なこと、今は決めなくてもよいことを分けていきます。

遺言・生前の準備について相談する

財産の一覧や戸籍が揃っていない段階でも相談できます。