財産管理

財産の管理を、 これからの暮らしと一緒に考えます。

預貯金、不動産、毎月の支払い、入院や施設への入所。

これまで自分でできていたことも、体調や生活環境が変わると、同じ方法では続けにくくなることがあります。

すぐに制度を選ぶのではなく、今できていること、少し難しくなっていること、家族が手伝っていることを順に確認します。

気づきの入口

このような変化から考え始めます

  1. 銀行や支払いの手続が負担になってきた

    通帳や印鑑の管理、ATMの操作、公共料金や医療費の支払いなどに、家族の手助けが必要になってきた。

  2. 不動産の管理が難しくなってきた

    自宅、空き家、賃貸不動産などについて、修繕、契約、売却を誰が行うのか気になっている。

  3. 入院や施設入所の後が気になっている

    長く自宅を空ける場合の支払いや郵便物、財産の管理、必要な契約をどうするか決まっていない。

  4. 家族が代わりに動こうとしている

    本人のために手続をしたいが、銀行や役所などで、本人による手続や正式な権限を求められている。

最初に確認する三項目

まず確認するのは、この三つです

  1. 本人が今できること

    本人が内容を理解して決められることと、家族の手助けが必要なことを分けます。

  2. 今、誰かが行う必要のあること

    日常の支払い、銀行手続、不動産の管理や処分、施設との契約など、必要な行為を具体的に確認します。

  3. 誰が、どのような立場で関わっているか

    配偶者、子、きょうだい、施設の職員など、現在関わっている人と、その人ができる範囲を整理します。

家族による支援について

家族であることと、手続を代わりに行えることは同じではありません

日常の買物や支払いを手伝うことと、本人名義の預貯金を解約したり、不動産を売却したりすることは別の問題です。

家族であっても、本人に代わって行うための権限を確認される場合があります。

反対に、すべての管理を直ちに誰かへ任せる必要があるとも限りません。必要なことと、本人が引き続き行うことを分けて考えます。

現在の段階を確認する

本人が選べる段階と、支援が必要になった段階を分けます

本人が内容を理解して選べる段階

誰に何を頼むか、将来誰に支援してもらいたいかを、本人が決めて準備できる場合があります。

本人だけで決めることが難しくなっている段階

本人の判断能力と、必要な手続の内容を確認し、家庭裁判所の手続を利用するか検討します。

ここまでの内容で相談する

必要な方だけ、制度を確認する

現在の状況に近い項目だけ開いて確認できます。

今の財産管理を誰かに頼みたい

本人が内容を理解して契約できる段階であれば、預貯金の管理、支払い、不動産の管理など、必要な事務を信頼できる人へ委任する方法があります。

何でも任せるのではなく、頼みたい事務、使用する口座、報告の方法、契約を終える場合などを具体的に決めます。

金融機関や手続の内容によって、委任契約や委任状があっても個別の確認が必要になることがあります。実際に予定している手続を確認したうえで内容を考えます。

将来、支援する人を自分で決めておきたい

任意後見は、将来、判断能力が不十分になった場合に備えて、支援を頼む人と、その人に任せる事務をあらかじめ決めておく制度です。

任意後見契約は、公正証書で作成します。

契約を作った時点ですぐに任意後見が始まるわけではありません。本人の判断能力が不十分になった後、家庭裁判所が任意後見監督人を選任したときから効力が生じます。

現在から支援が必要な場合には、任意後見が始まるまでの間をどのように支えるかも併せて考えます。

すでに本人だけで決めることが難しい

判断能力が不十分になり、本人が必要な契約や財産管理を行うことが難しい場合には、家庭裁判所へ法定後見の申立てを行う方法があります。

法定後見には、本人の判断能力に応じて、補助、保佐、後見があります。

家庭裁判所が、本人の状態、必要な支援、財産、家族関係などを確認し、適任と判断した人を成年後見人等に選任します。

家族が候補者として申立書に記載されていても、必ずその人が選任されるとは限りません。

成年後見が始まった後のこと

成年後見人等は、本人の財産を本人のために管理し、家庭裁判所へ定期的に報告します。

申立てのきっかけとなった銀行手続や不動産売却が終わっても、それだけで成年後見が終了するわけではありません。原則として、本人が亡くなるか、判断能力が回復するまで続きます。

成年後見人等への報酬が必要な場合は、家庭裁判所が仕事の内容や本人の財産などを考慮して決めます。

目の前の手続だけでなく、制度が始まった後の生活と管理についても確認してから申立てを検討します。

遺言との違い

遺言だけでは、生前の管理を任せられません

遺言は、原則として亡くなった後の財産の引継ぎについて定めるものです。

生前の預貯金管理、不動産の売却、施設との契約などを誰が行うかは、遺言とは別に考える必要があります。

亡くなった後の財産の引継ぎについて確認したい場合は、「遺言・生前の準備」のページで整理します。

遺言・生前の準備について確認する

依頼できること

今の状況に必要な範囲を整えます

当事務所では、次のような対応を行います。

  • 本人の生活状況と現在の財産管理の確認
  • 家族など現在関わっている人の整理
  • 預貯金、不動産、収入、支出などの確認
  • 財産管理に関する委任内容の検討
  • 任意後見契約の内容整理と公正証書作成の支援
  • 公証役場との連絡や作成日程の調整
  • 成年後見、保佐、補助の申立書類の作成
  • 申立てに必要な戸籍、診断書、財産資料などの確認
  • 成年後見等が始まった後に必要となる登記手続の検討

福祉、医療、税務など、ほかの専門職や関係機関による対応が必要な場合は、問題を分けて確認します。

最初から制度を決めて相談する必要はありません。

費用

費用は、必要な支援の範囲を確認してからお伝えします

司法書士報酬のほか、戸籍等の取得費用、公証人手数料、家庭裁判所へ納める費用、診断書や鑑定に関する費用などが必要になる場合があります。

成年後見等が始まった後は、成年後見人等や任意後見監督人への報酬が生じることがあります。

ご依頼の前に、書類作成までの費用と、制度が始まった後に生じる可能性のある費用を分けてご説明します。

公式案内

ご自身で制度を確認したい方へ

成年後見制度や任意後見制度については、裁判所、法務省、日本公証人連合会の公式案内でも確認できます。

相談への接続

今できていることから、お聞かせください

通帳は本人が管理している。支払いだけ家族が手伝っている。不動産を今後どうするか決まっていない。

そのような現在の状況から、本人が続けること、家族が支えられること、正式な手続が必要なことを分けていきます。

すべてを決めてから相談する必要はありません。

財産管理について相談する

本人、ご家族、支援に関わっている方のいずれからでも相談できます。